巷のニュースでは、
・景気の減退
・サウジアラビアによる米国のシェールオイル対策
・ロシアに対する制裁
・・・
というようなことが記事にされています。
私のような一庶民にはことの真相はわかりません。
ですが、非線形力学系における微小な攪乱要因が誰も予想のつかない事象を発生させているようにもみえます。
原油価格の指標を表す、WTI(West Texas Intermediate)の価格推移状況をみてみました。
直近では2014年7月頃から原油価格は急落しています。
下のグラフは2014年12月末迄の情報(多分1か月間の平均価格)ですが、2015年1月23日時点では45ドルまで落ち込んでます。
ということでさらに落ち込んでいますね。
■ 下落率は過去最大レベル(1980年以降で)
今時点だと、移動平均乖離率は-50%にも達するでしょう。
下落率でいうとこれまでで最大規模です。
これまでも何度か大幅な下落もしています。
今回と同じ程度の下落幅は1986年半ば、2008年末にもあります。
これまでの下落の仕方をみると一旦は下げ止まりそうな気配を見せています。
ですが、まだまだ原油価格が下落する可能性もあるでしょう。
■ 原油価格はここ10年近くは高値圏であった
ここ最近では、原油は高値定着な印象ありますが、実はここ10年程度なんです。
2000年は原油価格なんて1 Barrelあたり20-30ドル程度でしたからね。。
そう考えると原油は高値圏から調整されつつある、との見方もあります。
1980年以来の最安値の1 Barrelあたり11ドルまで行ってしまうことはないとは思います。
■ 専門家、産油国はどうみているか
Wall Streetも産油国の中心国家も原油価格は安くなる(安くなった価格が続く)とみているようです。
<ロイター記事>
・1バレル=30ドル台後半も、ゴールドマンが価格見通し引き下げ
・原油価格、今後数年は100ドル下回る=クウェート国営石油会社
・サウジ王子:原油は1バレル=100ドルに戻らず-インタビュー
尚、ゴールドマンサックスさんは1か月前のレポートでは1 Barrel あたり80-85ドルに戻るとは言っているのですがね。
(あくまで中長期的にですが。)
・米国エネルギー産業およびMLP市場の今後の見通し
直近では高すぎた原油価格の調整で間違いないはずです。
その後一体どうなるか?
原油価格は低調なままか、それとも再度高価格化の道を歩むのか?
日本から見ると、前者がありがたいですがね。
まぁ、少々様子見の状況ですね。
WTI価格及び移動平均線
WTI価格の移動平均線乖離率
(出所:IMF Primary Commodity Pricesより)
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