タイの主要空港であるSuvarnabhumi、Don Mueang空港をはじめPhuket、Chiang Mai、Mae Fah Luang Chiang Rai、Hat Yaiといった空港を運営しています。
タイの主要産業の1つに観光産業があります。
Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%AE%E8%A6%B3%E5%85%89)によると2007年時点のタイへの観光客は約1,500万人にものぼります。
全世界から、航空機を使って観光にくると考えるとその窓口である空港の重要性は非常に高いといえるでしょう。
2006年9月より新しく開業したSuvaranabhumi空港は現在も拡張工事が予定されており、輸送キャパシティは年間1億人に拡張されるとも言われています。
空港に乗り入れる航空機が増えていくことで、どんどん潤っていく非常に有望な銘柄に見えます。
しかし、この会社2013年の後半あたりから業績があまりふるっていません。
理由は利用客の減少です。
長引くタイの政治問題に引きずられる形で旅行者の数が減少しています。
直近でのポイントは3点のようです
1. 旅行客の減少
海外の旅行者が年間11%減だそうです。
これは主に政治危機によるものでしょう。
反面、国内の旅行者は10%伸びているそうです。
こちらはLCCの輸送容量の拡張によるものです。
2014年度、旅行者は前年度の7%増加が予想されていますが、政治混乱の長期化により減少するリスクがあります。
2. 2014年度第2四半期は低額の税金により収益が伸びている
2014年1月から3月にかけて、旅行者数は前年度比で増加なしであった一方、航空機の乗り入れ数は前年度比12%、全四半期比2%の増加だったようです。
売上減により税費用が低く抑えられたことで利益はわずかに増えたようです。
3. 地方空港のプロモーションが収益に結びついていない
AOTはChiang Rai、Chiang Mai、 Had Yaiの3空港で国際線の増加のためのプロモーションを実施することを発表しました。
が、そもそも国際線の数(かな?)がAOTの収益においてはごくわずかでしかないので、AOTの売上増につながるかどうかは難しいと考えられているようです。
AOTは非常に観光立国であるタイにおいて堅調な銘柄に見えますが、直近の業績や外部環境をみるとあまり魅力的ではありません。
配当利回りも低い(1-2%台)ですしね。
◆AOTの財務データ(実績/予想)
※AOTは決算期が9月末
2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | |
Revenue | 30,472 | 36,810 | 40,154 | 44,896 | 53,704 |
Net profit | 6,500 | 16,347 | 12,651 | 13,992 | 18,256 |
EPS | 4.55 | 11.44 | 8.86 | 9.79 | 12.78 |
Norm. profit | 6,550 | 9,935 | 12,558 | 13,992 | 18,256 |
Norm. EPS | 4.58 | 6.95 | 8.79 | 9.79 | 12.78 |
Norm. EPS grows | 47.36% | 51.68% | 26.40% | 11.42% | 30.48% |
Dividend | 1.80 | 4.60 | 3.56 | 3.94 | 5.14 |
BV | 54.35 | 64.11 | 69.40 | 75.26 | 82.90 |
Norm. PER | 42.86 | 28.26 | 22.35 | 20.06 | 15.38 |
EV/EBITDA | 19.83 | 14.28 | 12.76 | 11.86 | 9.84 |
PBV | 3.62 | 3.07 | 2.83 | 2.61 | 2.37 |
Dividend yield | 0.92% | 2.34% | 1.81% | 2.00% | 2.61% |
ROE | 8.75% | 11.74% | 13.17% | 13.54% | 16.16% |
Net gearing | 31.61% | 2.74% | 2.92% | 14.09% | 17.74% |
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